死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

片付けられない夫と引越しすること。

 

出張のためウィーンの空港でこれを書いている。

 

いやはや今週の大雪でどうなることかと思ったが、ちゃんと飛んでくれそうでよかった。

今日初めて、マイレージのステータスで保安検査所の優先レーンを通れることを知った。今まで数年間知らずに損していた・・・今後はこれで、だいぶストレスが減ることを期待している。

 

最近は仕事も暇だったので(冬イベントの設営ラッシュが終わり有給消化させられていた)、毎日だるく、ひたすらだるく、ワークアウトもままならず。クリスマス前だというのに太ってしまった。

 

引越し後の、生活に必要なものの配置はすっかり終わり、通常運転が可能になったが、家自体は色々改修、修繕が必要な部分が多く、今後も電気工事をお願いしたり、配管の人に来てもらったりしなくてはいけない。

 

あとは夫のガラクタが地下を埋め尽くしているので、半年以内にそれをどうにかしていただかないと今度こそ出ていくぞと定期的に脅しているw

 

おどしてはいるものの、割とびっくりしているのは、あれだけ捨てられない人間だった夫が、今回の引越し後にかなりのものを捨てた上に、残りのガラクタも積極的に捨てる気になっているのである。

50歳を過ぎて、今回の引越しが体力的にキツかったのがこたえたのだろうか。だとしたら私の作戦成功ですな。

というのも、今回、私は心を鬼にして、夫のものは荷造りも荷ほどきも全く手伝わなかった。流石に学んでいただきたかったので。

あ、でもジャケットを30着ぐらいハンガーにかけてやったわ・・・流石にかわいそうになって。

(コートとジャケット、羽織りものだけで30着以上ってところでお察しください)

 

昨夜このことについて腰を据えて夫と話したところ、夫の物が捨てられない病は、夫の父方の家系の影響なのだということを教えてもらった。

夫は幼いころ、夏は夫の父の実家兼サマーハウスで過ごしていたそうなのだが、彼の父方の祖父母は、壊れた家具から抜いた曲がった釘さえまっすぐに叩き直して使うほど、本当に何も捨てない人たちだったらしい。戦争ど真ん中経験者だし。夫の父もそんな感じだったそうだ。

そういうことは早く言って欲しい。情状酌量したのに。

あとは心理学的な何か(ものをため込むことで生じるメリット)が本人にあるのだろうと思って、少し大目に見ることにした。

 

話の途中で夫が「すぐに『捨てろ処分しろ』っていう君にはそういう感覚はわからないかもしれないけど」などと曰うので、

「何をいうか。私は君のおじいさまおばあさまみたいな捨てない暮らしが理想なの。割れた茶碗を金継ぎするような。そのためには本当に気に入ったものしか買わないし、そうでないものを家に入れない、置いておかないようにしなきゃいけないだけで、なんでも捨てろと言っているわけじゃない。君こそ本当にものを大事にすることと捨てないことを勘違いしていない?」とこたえたら、

ユリイカ!みたいな顔で唖然としていた。やっとわかったか、私がなぜ君にいつも、私にサプライズプレゼントは絶対に買ってくるな、と口を酸っぱくして言っていた理由が。

 

ともかく、夫の捨てられない病は出会ったころに比べれば格段に良くなっているので、今後に期待したい。私の生活を見て多少は影響されたのだと思いたい。

ものを溜め込み片付けられない伴侶は変えられないので、勝手にものを捨てたり捨てるよう説教したりせずに、自分が片付けて背中を見せるしかないというのは本当なのかもしれない。

そうだとすると、みなさん、私の夫の場合は明らかな変化を感じるまでに、引越し2回、5年以上もかかりました。彼の片付けられなさには心が折れそうなときの方が多かったので、あなたの伴侶が5年経っても変わらなければ、断捨離するのもアリかもしれません(個人差があるとは思いますが)。