死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

ハグしていいのどうなの問題。

昨日のワークショップ開始の前に不安だったこと、それは「久々に会う同僚や知り合いとどんなテンションで挨拶すべきか」問題です。

 

いやね、向こうからわーっと両腕広げてきてくれれば、わたしもこれはハグ!ってわかるんですけど、

正直、わたしが苦手意識を持っている相手だと、ハグしたくなかったり、

ハグするほどの関係でもないか?と思っていると、そのためらいを感じた相手がちょっと挙動不審になったのを察知して自分も挙動不審になったり、

自分が握手だけで済ますのって相手を傷つけてたりする?などと深読みしすぎて後で自己嫌悪に陥ったりするんです。疲れるの!

(ちなみに今わたしが働いているイベント業界で、女性が握手を挨拶に使ってるの見たことないですね・・・大学で研究してた時は握手も結構見たんですが。)

 

ヨーロッパ人歴50年の夫に聞いてみても、

「女性からハグの意志を示されて断る男性はいないから(失礼な行為なので)男性にはハグでOK」みたいな、実用的ではあるが、そういうことじゃないんだよなあ、あと女性はどうすればいいんだいみたいなアドバイスしか返ってこず。

いろいろ聞いた中で一番強者だったお答えは、

「そういうの考えるの面倒だから私は100%、どんな人間でもハグって決めてる。断られない限りは(ドイツ人、女性、30代)」

でした。

ちなみに私は1回だけ断られたことあります!外国人高学歴女性嫌いのおっさんに。どんだけピンポイントで差別主義なんだよ・・・ちなみに今は彼とはグーパンチをくっつける挨拶で落ち着いてます。

余談ですが、最初の1年はそれなりに彼に差別的なことを言われたり理不尽に怒鳴り散らされたりしていましたが、私がCOVIDで初めて仕事を休んだ時に、私の仕事ぶりを認識したらしく態度がガラッと変わりました。なので今は平和です。ま、最初から平和なのが理想ですけど!

 

結局昨日はどうだったかというと、いつも通りでした。つまり、わーっときてくれたらハグ、大丈夫そうな人ならハグ、あんまりパーソナルスペースに入りたくない人は男女問わず握手、もしくは言葉だけ。いや、今思えば言葉だけも相当失礼な気がしますね・・・そんなことしてるやつ私くらいですもの。

 

あとハグにも種類がありまして!ハグして腕を回してギュッとするやつ、ほっぺを1回合わせて肩を叩くやつ(男性同士に多いかな)、ほっぺを2回合わせてキスの音をさせるやつ(南欧の人、オーストリア人も仲がよければやる)みたいな。これはもう、瞬時に相手がどれでくるかを判断してフォローするか、もう開き直って「自分これやりまーす!」ってリードするしかないです。

ほっぺキスバージョンと思ってたら相手が違うタイプで来たときの恥ずかしさたるや。

 

ハグは絶対しない!と意思表示する人もいるみたいですが、私は正直、ハグ好きなんですよ。仲の良い人にされると、やっぱり嬉しいし、落ち込んでるのを察して友人がしてくれるハグとか、言葉をこえて支えてくれる力があるので。

ちなみに嫌いな人にもぎゅーっとハグをして嫌いだということを悟らせずに仕事での人間関係を円滑にしている人たちもいます。私はそこまでできません・・・

 

そんなこんなで相変わらず挙動不審に陥りまくった仕事開始でしたが、昨日は疲れませんでした。開き直ってたので。だってよくわからないものはわからないし、できないことはできない。なんかね、アラサーで異世界ニッポンから来た移住者にはわからないソーシャルコードがあるんですよ!私の自己受容の問題も相まって、複雑すぎるので、挙動不審は避けられない。

もうそういうTシャツを作って職場に着ていきたい、

「挙動不審ですがあなたのことが嫌いなわけではありません。ご希望の場合はハグの意思表示はそちらからお願いいたします」

みたいな。

たかだか挨拶にいまだに悩む、移住7年目の夏。