死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

夜が明けていくときの時間がいっとう好きだ。

まだ太陽は出ていなくて、出ていたとしても何かに遮られていて姿を表してはいなくて、

もうここから見える世界の大半は朝を迎えているのに、空の奥の端っこの方と、自分の周りはまだ青い夜の空気が残っている状態のときが、一番好きだ。

 

毎日日の出前に目が覚めて(もしくは夜から一睡もできなくて)、そのたびに絶望していたあの頃も、この時間の美しさだけは変わらなかった。

なぜか遠くを通っているはずの電車の音が、まるですぐそこを通っているように聞こえる、あの時間帯。

 

今日は久しぶりにその時間を堪能することができた。朝までぐっすり眠れるようになって久しい。だから、この時間を享受する機会も久しく失われていたのだ。

 

夫がお手洗いに起きた時に、物音に敏い私は目が覚めてしまって、それから夫と少しおしゃべりして、彼はそこからまた眠りに入った。私はこの「薄青い時間」に起きていられることの興奮で、とても眠れそうにない。嬉しすぎて、ブログを書いている始末だ。

 

ああ、これから本当の朝が始まるまでありあまる時間を、何に使おう。コーヒーを入れて、日記を書こうか。それとも朝の日課のヨガをもう初めてしまおうか。通勤の人を眺めに、駅の近くのカフェに行って朝食を食べるのもいいし、誰もいない公園を独り占めするのもいい。

 

・・・そんなこんなでカタカタブログを書いていたら、実は眠れていなかった夫に「何してんの」と聞かれ、嬉しくて日記を書いていると言ったら、じゃあもう起きちゃおうということになり、二人仲良く納豆ご飯を食べて、テレビを見て、二度寝しました。

しあわせだ。