死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

たかが食べ物、されど

今日は余ったいちごにお手製のジンジャーシロップを少々と、

アーモンドミルクと豆乳を入れて、

スムージーにして飲んだ。

 

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 それで、ふと豆乳のことで思い出したことがある。

 

ベジタリアンの多いオーストリアでは、

豆乳や豆乳ドリンク、アーモンドミルク、ライスミルクなどが、

牛乳の代替としてスーパーで普通に売られている。値段も高くない。

私は乳製品が苦手なので、日本にいた頃から好んで豆乳を飲んでいた。

 

ある日、私が仕事場で休憩中に同僚と豆乳ラテかなんかを飲んでいたら、

若い女の子の同僚がそれを見て、

「私、豆乳大嫌いなの!臭いし変な味がするし、いちど試してみたことあるけどオエッて感じでホント無理だった!気持ち悪いから私は絶対飲まないわ!」

みたいなことを言った。

 

私はつくづく反応に困り、

え?飲むなってこと?そんなに臭いする?とも思ったが、

別に彼女は私を攻撃したいとか、臭いがするから飲むのをやめさせたいとかいうわけではなく、

会話を続けたいような雰囲気である。

 

私は「へー、そーなんだー」とあいづちをうっただけで、あとは彼女が他の同僚に自分の食生活(ベジタリアンだが好き嫌いが多くて苦労しており、豆乳は気持ち悪いがアーモンドミルクは超好き、など)をとうとうと語るのをぼーっと眺めていた。

 

だって、私は誰かの好きな食べものに対して、そういうことを言う人間の思考回路が全く理解できない。

 

こういうこと、たまに経験する。

(前述の彼女は万事そういう傾向のある性格なので、もう気にしないが)

 

あと多いのが、私が日本人だということが前提でやってきて、

 

俺スシきらいなんだよね、生魚たべるとかありえないわー、きもちわるっ、とか。

 

別にさ、あなたがスシを嫌いで生魚えんがちょ、と思ってるのはいいんだけどさ、

それを好きだと公言している人(もしくは好きな可能性がある人)に向かって「おえー」とか言う必要はないだろう。

 

 こういう人たちに聞きたい。

君たちの会話のゴールはどこだ!?

 

さらに不思議なのが、こういうひとたち、私個人を嫌いだとか、日本人が嫌いだとか、外国人が嫌いだとかいうわけでもないところ。いや、もしかしたらそうなのかもしれないけど。私が気づいてないだけかもしれないけれど。

 

もしかしたらジョークなのかもしれない。

私はそれを笑うべきなのかもしれない。

そうだよねー、信じられない食べ物だよねー、とか。

豚肉生で食べる君たちに言われたくないよっ、とか返しておけばいいのかもしれない。

でも、私はなんかそれができない。

 

俺さー、このあいだ納豆っていうのテレビで見たんだけど、

あんなもん本当に食うの??

 

って聞かれた時には、

 

うん。私は大好きだよ。でも日本人でも大嫌いって言う人はおおいから、やっぱり特殊な食べ物なんだと思うよ。

と普通に答えられたし、別に嫌な気持ちにもならなかった。

 

「きもちわるー」とか「おえー」とか、

そういう言葉は、やりすぎだと思うし、

質問じゃなくて言葉をなげっぱなしにしていくって、

「テロ」と一緒なのでは・・・と思った次第。

 

その国・地域のユニークな食べ物は、その国・地域の文化だし、食生活は個人にとっても文化であることが多いので、

私はひきつづき発言に気をつけようと思う。

 

 

(ただシュールストレミングに対して冷静でいられる自信はない)