死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在4年

自宅待機20日目:ちょっと疲れてきた

明日で自宅待機3週間目が終わる。自由にどこかに行けない閉塞感がつもりつもって影響しているのか、ここ数日、身体が重い感じがし、運動するのもだるかったり、精神的にもいまいちやる気が出ない。とはいえルーティン(最低限の運動と語学学習)は普通に行えている。

 

日本にいる数少ない友人からは、お肉券やらマスク2枚/世帯という、え?エイプリルフールとかじゃないよね?っていうニュースが届き、日本の皆さんは大丈夫かしら?と遠い国から思いを馳せている。

 

他国に比べ人口の割に死者が少ないとか感染者が少ないっていうのはまあよかったにせよ(もちろんなぜかということを科学的に突き止めることは必要として)、だからと言って対策がまとまってないというか一丸となってないというか。マスクも例えば「医療従事者や必要な人に使い捨ての高品質のマスクが行くように、普通の人は布マスクで十分なんです」「全員が感染していると仮定して行動する。他の人にうつさないためには布マスクで十分」「なので医療用マスクの買い占め厳禁」とかそういう、根拠のある説明をしてくれれば納得いくんでしょうけど、日本にいる家族と話した感じ、ほとんどの民はその政策に至った根拠を理解していないと思われる。私もよくわかりません。

 

東京近郊に住む友人宅の近くのドラッグストアでは、マスクが入荷しても一定の人間が早朝開店前に並んでいて全部買い占めていってしまうので、仕方なく布で手作りしているという。彼女は働きながら赤子を育てているので、とてもじゃないが開店前のドラッグストアに並ぶ元気はない。

 

別の友人は仕事で防塵マスクが必要なのだが、一般人による買い占めによって入荷しなくなったため、防塵用でないものや、古いものを使いまわしたりして、危険な状態で仕事をしている。

 

 

そういう悲しい話のせいで、落ち込んでしまっているのかもしれない。

 

本当に本当に本当に生死が関わる場面以外では、

「自分さえよければいい」

という態度を、やめられないだろうか。

自分の行動の後先を、他人の目を気にするのでは無く、他人の話を鵜呑みにするのでも無く、自分の倫理観と知識に照らし合わせて考え、行動を決定できないだろうか。

 

自分へのリマインダー。

 

ちなみに「本当に本当に本当に生死が関わる場面での倫理的道徳的生き方と生存率」に関しては、ウィーン生まれの著者のこちらの本が考えるきっかけになると思う。

 

夜と霧 新版

夜と霧 新版

 

 (以下に少し引用)

 

『収容所暮らしが何年も続き、あちこちたらい回しにされたあげく一ダースもの収容所で過ごしてきた被収容者はおおむね、生存競争のなかで良心を失い、暴力も仲間から物を盗むことも平気になってしまっていた。そういう者だけが命をつなぐことができたのだ。何千もの幸運な偶然によって、あるいはお望みなら神の奇跡によってと言ってもいいが、とにかく生きて帰ったわたしたちは、みなそのことを知っている。わたしたちはためらわずに言うことができる。いい人は帰ってこなかった、と』

ヴィクトール・E・フランクル. 夜と霧 新版

 

私は自分が非常時の時にいい人でいられる自信なんてないし、それが正しいか否かなど答えられない。だってアウシュヴィッツみたいな状況に置かれたことなんかない。

 

少なくとも私にとっては今は、「本当に本当に本当に生死が関わる場面」ではないということだ。だからウィルスが「本当に生死に関わる人」のことを考えて、そのように行動したい。

自宅待機17日目:医療崩壊目前、それでも相変わらずの日々、時々アイスクリーム

先日書いたような外出禁止令を守れないお調子者(特に好天時)のせいなのかどうかはわからないが、

30日の首相の会見では、隔離作戦の効果が思ったようには現れておらず、このままの調子で感染者が増えていくと、4月中にオーストリアでは医療崩壊が始まるらしい。

スーパーマーケットでのマスク着用が義務付けられ、外出禁止違反者の取り締まりをより強化するそうな。効果が早く現れることを祈るのみ。ほんとうに。

 

 

日本の友人から「先が見えなくて不安でしょう」とメッセージが来たが、私は相変わらず、今のところとても元気で、運動量が減って体重管理が大変なこと以外は、特に不満も不安もない。

会社からは時短勤務扱いで有給消化扱いで減量はされているが、とにかく生きていくに十分なお金をもらえているので(その分本来夏休みにしてもらえるはずだった期間は働くことになる)、経済的な不安が今のところないのは大きい。

夫はホームオフィスで働いているが、勤務している会社はコロナ不況の影響を受けないIT関係なので、毎日いつも通り普通に仕事している。

 

変わらず毎日、夫と一緒に1ヶ所ずつであるが片付けおよび大掃除をしている。

先日、全ての窓を掃除したら、あまりにも差し込む光が強くなり、中庭に面している窓は外から丸見え感が強まり、シャイで夜型な夫は掃除したことを少し後悔していた。

 

他にはドイツ語の勉強や、読書、ヨガやストレッチなどの運動、ちょっと手間のかかる料理なんかをしていると、あっという間に寝る時間である。

 

最近は大掃除で発掘した食材を使って色々作るのが楽しい。

昨年買ったまま使ってなかったもち米でおこわを炊いたり、高いマカダミアナッツをもったいぶって使わなかったら賞味期限が切れかけてたので、それでグラノーラを作ったり。春雨が出てきたので春巻きを作ったり。

お菓子を焼くのが趣味なのだが、慢性的に運動不足の今、大きなケーキや大量のクッキーは焼くのが怖いので(全部すぐ食べちゃうから)、最近は食後に一人分、アイスクリームを手作りして食べるのがささやかな楽しみである。昨日はこれまた頂き物で余っていた黒糖羊羹と、期限ギリギリのすりごまを使って、黒糖ごまアイスを作った。

アイスのいいところは、比較的砂糖が少なくても大丈夫なところと、大量には絶対に食べられないところ。これが焼き菓子だと、砂糖を減らすととんでもなくまずいものができる可能性があるので減らせないし、延々食べることができるので(私の場合)危険なのだ。冷え性の私はアイスは一人前が限界。

明日はこれまた最近発掘した、冷凍していたキャラメルクリームを使って、31のキャラメルリボンみたいなアイスを作るつもり。

 

どうせ祈ること(とルールを守り感染者数を増やさないこと)しかできないのなら、不安でいる時間は、自分をいいコンディションにいさせる努力に使う。近いうちに、良いコンディションの自分が誰かを助けることができる日が来ると思うので。私はそういう方針です。

 

自宅待機14日目:太った

結構ショックだったので、タイトルに書いてしまった。

 

quarantine のご命令から2週間、毎朝、人のいない早い時間に20分ほどジョギング。

筋トレとヨガとストレッチをやって、

ご飯はなるべく繊維質のものを食べ、

大好きなおやつを減量、

大好きなミルクティーも1日1杯だけにし、

夜も15分ほど走って、筋トレして、

毎日筋肉痛になるほど、

これまでの自分にないほどにエクストラで運動していたのに、

 

1kg弱も太った!

 

やっぱり仕事で体を動かしていた分と、

買い物や家事、今はできない長距離お散歩で動いていた分って、

大きかったんだなあ・・・と実感。

 

あとは食べ物をもっと節制しなければいけないのかもしれない。

普通に仕事してた時みたいになんでもおいしくもりもり食べてはいけないのだった・・・

体調はすこぶるいいんだけどなあ・・・

 

最近ウィーンはいいお天気で、

可能な限り外で陽の光を浴びたがるオーストリア人は我慢できないだろうな、とは思っていたけど、

先日、買い物のために外に出たら、スーパーへの道の途中の大きな公園に、

うじゃうじゃ人がいました・・・

 

外出自粛、守れていない人が多い。

 

まあ、お散歩は許されているとはいえ、サイクリングの人もブンブンしているし、

夫がウィーン郊外の高齢の叔父の御用聞きに車で向かったところ、

某日光浴スポットの観光地の駐車場は、満杯だったそう。

ハイキングをしている人がこれまたうじゃうじゃしていたとのこと。

 

もし怪我して運ばれたりすると、コロナウィルス関連ですでにいっぱいいっぱいの医療機関のキャパシティを小さくしてしまうため、不要不急なサイクリングは一応禁止ということになっているのだが、罰則はない様だし、気にしない人は気にしないのだろう。

 

とってもアウトドア派の人はもう、家にいるのが耐えられないのかもしれない。

だからってルールを破っていいというわけではないが。

 

私はもともとそこまでアウトドア派ではないので(インドア派でもないが)、今のところ早朝のジョギングとお買い物や義母の御用聞きついでのちょっとした散歩で満たされているが、

遊び盛りの子供のいる家庭など大変だろうな、とは思う。

 

だが、私はウィルスをナメて痛い目を見るより、

良い子でおうちにとどまり(ちょっと)太ることを選ぶ。

 

今日は夫とWiiでゴルフとボウリングをして遊んだ。

全く運動にはならないが、気晴らしには良かった。

 

Wii Sports

Wii Sports

  • 発売日: 2006/12/02
  • メディア: Video Game
 

 オーストリアの3/29 までの累計COVID-19 感染者数は、8,536名、死亡者数は86名。

 

自宅待機10日目

昨日でちょっと軟禁生活が10日になった。

 

今のところ、特に深刻な問題もなく過ごしている。

アパートに夫と2人ほぼ閉じ込められているような状態だが、割と仲良く楽しくやっている(自宅待機の影響で現在DVの件数が増えているらしい。弁護士の知人は離婚の訴訟も急増するだろうと言っていた・・・)。1日1ヶ所の大掃除も継続できており、これがけっこう気持ちいい。

 

私はついでに自分の所有物の片付けも毎日1ヶ所追加しているので、10日も経つと家がかなりすっきりしてきた。片付けがゆっくり徹底的にできるのはありがたい。

 

 

今のところ心配なのは自分の運動不足。

普段体をけっこう動かす仕事だったので、ストレッチ以外は、あまり自宅で運動をわざわざしていなかったのだが、

仕事もキャンセルになり明らかに有酸素運動が足りないので、1日に30分ほど、ジョギングやエアロビで心拍数をあげるような運動をしている。

(今のところ散歩のための自宅近くへの外出は許されているので、アパートがあるブロックをぐるぐる回っている・・・あとはアパートの階段を上り下りしたり)

あとは筋トレと、ヨガ。

しかし、自宅にいる時間が長いと、ついつい頭脳労働で疲れて(ドイツ語とか)おやつを食べたり甘くてあったかい飲み物を飲んでしまうので、

頑張って節制しているが、どうなることやら。体重計は怖くて乗っていません・・・

 

まあ、そんなことで悩んでいられるのも、知人友人親類縁者に感染者がおらず、我が身のことと感じられないというだけなので、健康であることに感謝しなければ。

 

会社も今のところ持ちこたえていて、政府からの援助も今週あたり投入されるらしく、お給料ちょこっとカットくらいで済んでいる。頑張れ経営陣。

 

今日は台所の鍋を整理した。

明日は流しの下の掃除用具類を片付ける。

 

ラジオからオーストリアおよび欧州各国の今日までの累計の感染者数や、死者数が流れてくる。

私にできることは何もない。私にできること以外は。

自宅待機5日目

自宅ちょっと軟禁生活も5日目となった。

(ちょっと、というのは、スーパーとかは普通に開いているし、家の外に出たら怒られるとか警察に注意されるとかいうレベルでは今のところないので)

 

仕事のことはどうしようもないので、割り切って、家の中でできることを最大限することにした。

(頑張れ上層部。倒産は免れてほしい。今の仕事、好きなのだ)

 

まず、夫と毎日1ヶ所決めて大掃除している。

それに加えて自分の管理下にある場所を一人で1ヶ所、1日2ヶ所を徹底的に片付け。

今日は自分の靴を整理、手入れし、夫とは食料庫の整理をした。

あとは、ドイツ語の勉強、運動、他にアンケートに答えるとか、インターネット上でできるちょっとしたお小遣い稼ぎ。

 

毎日、健康の問題上、外に買い物に行けない義母のところに、徒歩で御用聞きに行っているのだが、今日など、お天気がいいので、部屋にこもっていることに耐えられなかったと見える人たちが、かなり路上に出てきている様子だった。

ランニングウェアを来てがっちり走っている人も結構見かけた。

 

・・・それでいいのか、外出禁止令。

 

見かけたトラムはほぼ無人状態だったが、地下鉄はかなり人が乗っているようだった。

まあ、こういう状況でも仕事に行かないといけない(および仕事に行くことが許されている)人はいるのだからそういうもんなのかもしれないが、

それにしても多すぎるような気もした。

 

空港も閉鎖ではなく、オーストリア航空の全線および一部航空会社のみ運航休止というだけで、普通に国内外を移動している人間はいるようである。

以上は、空港で働く友人からの情報。

 

明日は、お菓子づくりの道具を片付けて、鍋なども整理しようと思う。

 

コロナウィルス狂騒

・・・について書くかと思えばそうではない。

 

私は自分でコントロールできない何かについて考えるのはストレスになるだけなので深くは考えない。環境問題も和平問題もそうだけど、自分にできることをただ淡々と行うだけだ。

(地元産の食べ物を買うとか募金するとか)

(羊のような生き方だと批判されるかもしれないが、私が生き延びるためには必要なことだと判断している)

 

今回のコロナ騒動で一番ダメージを食らう業界に勤めているおかげで、ここから先少なくとも2ヶ月くらいの仕事がなくなり、自宅待機で現在は休暇扱い、会社潰れちゃうんじゃないのという状況だが、私にできることなど何もない。ので、淡々と規則正しい生活をしている。

 

ウィーン市内は軽く恐慌状態であるらしい。

らしい、というのは現在ドイツにいるからである。

出張の前日から、休日をぶつけて、目的地の近くに住む(といっても仕事の予定だった場所からは300kmほど離れているが)友人宅を訪れていたところ、コロナウィルス対策のため、仕事が急遽キャンセルになったと連絡が入った。友人の好意に甘えて、帰りの飛行機の日まで滞在させてもらっているが、どうなることやら。

私のフライトまで、ウィーン・シュヴェヒャート空港が閉鎖しないことを祈るばかりである。

 

夫はスーパーがすっからかんだった話とか、チェコおよびスロバキアに面している国境が封鎖されて、夫の母の介護士さん(チェコ人)が来られなくなった話だとかを、毎日電話で伝えてくる。

 

私にできることは何もない。私にできること以外は。

 

ただ淡々と生きていくだけである。

 

読書「聖なるズー」濱野ちひろ

本当に面白かった。 

聖なるズー

聖なるズー

 

 20代から10年にわたってパートナーからの性暴力を受け、そのことにもう20年ほども悩み続けて来た著者が、文化人類学的な面から自分のトラウマに向き合うために大学院に入り、色々あって「動物性愛」について研究。主にドイツの動物性愛者のグループの面々とのコミュニケーションを通じて、筆者の「セックスの暴力性」などに関する考え、その変化などをまとめたノンフィクション。

 

うまく言えないけれど、とても手応えのある読み心地で、休み休み、2日かけて読んだ。

私には特に欧州の動物と人間の関係についての記述が興味深かった。

 

というのも、オーストリア・ドイツ人の愛犬家、特に女性と話していると、時々、猫なで声で

「〇〇(犬の名前)〜、ママはここよ〜」

などと、犬を擬人化というか、自分の子ども扱いした態度をとる人がいるのだが、

私はそれがとても嫌いで、一見犬を可愛がっているようで、犬に対する尊敬がない態度だと感じていた。

 

そこいらへんが多少スッキリしたし、夫にも1日中この本の話をしてしまうほど、影響され、とても読んで良かったと思える本だった。

 

著者の方は、この本を書いたり、この研究をしたことで、自分が受けたことの傷が少しは癒されたのだろうか。

そうだと願いたい。

冒頭に彼女が受けた暴力の描写があるのだが、こんなことがあってはならない。