死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

やっと滞在許可の申請が完了しました

滞在許可、はビザのようなものなんですが、それの書類を全部、やっと受け取ってもらえた。
審査は終わってるので、IDカードが出来上がるのを待つばかり。
他のひとのブログなどでも見ていて、わかっていたのだが、まあなかなか大変でした(笑)
もし他の人の助けになるなら、と、備忘録もかねて、私の奮闘記を残しておく。

※個人がネットで調べた内容なので、参考までに。

滞在許可、とは第三国(EU圏でもスイス人でもない)の外国人がオーストリアに6ヶ月以上滞在する際に必要なもの。
日本人はビザなしで6ヶ月オーストリアにいられるので、
オーストリアに半年以上滞在する日本人は、オーストリアに入国後、現地で申請する。
だが、必要書類のうち日本で発行されるものは、たいてい3ヶ月で期限が切れるし、
滞在許可申請には2ヶ月ほどかかる場合もあるので、
入国後すぐ申請をするべき。
(日本領事館を通して取り寄せもできるけど、2ヶ月くらいかかる場合も)

以上が私がオーストリアに来る前にネットで調べた情報。

そして、いろんなブログに書いてある事が、

「MA35(移民局)の役人は不親切」
「役人によって言う事が違う」
「他の人はOKだった書類が自分の時は認めてもらえないこともざら」

だいぶ戦々恐々なことが書いてあるが、

「これってとりあえず1回突撃してこなきゃいけないってことじゃん!」

と思った私。

そんなこんなで、4月に留学を開始したのち、まず5月のはじめに噂のMA35に行ったのだった。

無愛想な受付の姉ちゃんに呼び出し番号を書いたカードをもらい、モニターに自分の番号が映る時をひたすら待つ。
自分の番になると、番号の横に「〇〇の部屋に行け」という指示が出る。
部屋は面談用の個人のオフィスになっていて、ドアの前に番号が書いてある。

呼ばれた私、ドアをノックする。

・・・(返事なし)

私:(もういいや、開けちゃえ)「は、ハロー!」(過度の緊張でどもる)

役人のお姉さんは人工金髪の若い女性、きれいめ。デスクで書類かなにか見ている。
そして私をチラ見してすぐ目線を書類に戻した!!
この時点で私、軽くパニック。
とりあえずドアから離れたデスクに近寄り、再度あいさつ。またもや無視。

私:「あ、あのー、私、ドイツ語できないので、英語で、申請、お、お願いできます・・・?」

役人:「何を?」

私:「え?何を?(何をってここ滞在許可申請の場所だから、知ってるんじゃないの?え?)だから、申せ…」

役人:「何であんたここにいんの?」

私:「は?(今、why are you here って言った?え?なんて答えればいいの?滞在の目的の事?)えっと…」

役人:「(大声でキレながら)WHAT DO YOU WANT TO DO !!! NOW!!

私:「(つられて大声で)I WANT TO APPLY FOR MY STUDENT VISA!

…という感じで、魔のMA35の洗礼を受けたのでした。
別に無愛想でもいいけどね、挨拶無視はどうかと思うよ!

(続き)

役人:「(わざとらしいため息のあとで)じゃ、パスポート」

私:「はい、これ」

役人:「(パスポートに目を通した後、)もうあんた帰っていいわよ

私:「・・・は?」

役人:「日本人はビザなしで6ヶ月いられるの。今申請したら今から1年。だから6ヶ月ギリギリでもう1回来て。」

私:「いや、私どっちにしろ1年後帰るし。今申請したいんです」

役人:「だーかーらー!今、申請しても時間の無駄だって言ってんの!長く居たいんでしょ!」

私:「(外国人は長く居たがるって決めつけてんな…)いや、日本から持って来た書類の有効期限が切れちゃうから、今!申請したいんです。」

役人:「日本の書類の有効期限なんて関係ないのよ!オーストリアではそんなもの関係ないのよ!!半年後に持って来たっていいの!」

私:「(もういいや、この人、話にならん…)わかりました、半年後に来ます。でも今のところ揃えてある書類だけでもチェックしてくれません?」

役人:「わかったわ、いいわよ。(書類を見て)住居の証明が半年後までしかないわ。1年間の住居を確保して。足りない書類はそれだけね。」

私:「この無犯罪証明とか、あと2ヶ月で切れちゃいますけど、本当に半年後持って来ても大丈夫なんですね?」

役人:「はいはい、良いって言ってんでしょ。じゃあね」

てなわけで、最初の申請は「申請」にすらならなかったわけです。
心折れた私は、まあ6ヶ月間は日本で取って来た学生ビザもあるわけだし、
彼女の言ってる事が本当なら書類の期限は気にしなくていいわけだから、ぼちぼちやってこうと思ったわけです。
で、学生寮の契約が9月までだったので、延長の申請に言ったところ、なんと不許可!
理由は私がオーストリアの正課の学生ではないから…研究室の教授がかけあってくれたけど無理みたいでした。

そんなこんなで、10月から半年借りられる部屋を探して、見つけて、デポジットを払って、契約書をもらうまでに、
1ヶ月以上かかってしまったのです。
そして契約書が届いた日、犯罪証明書の期限が1日過ぎてしまったのでした…
もちろん、次の日、再び行きました、MA35へ!だって日本の書類の期限とか関係ないって言ってたし!

そして見事に無犯罪証明書の期限切れでひっかかるという(笑)
それ以外は、口座の残高証明の日付が古い、ということの、計2点でひっかかりました。

どっちも日付でひっかかってんじゃねーか。

しかし申請自体は受理してもらえ、足りない書類を1ヶ月以内に持ってくればOKとのこと。

ちなみにこの時は担当者は「厚切りジェイ◯ン」似の感じのいい青年でした。
まだ日が浅いらしく、いちいち書類を丁寧に見て質問してくる。
しかし、この時も、しっかり反論しなきゃマズい事になってたかもしれない場面があったので、一応メモ。

役人:「この保険の書類だけど、タイトルが "accident insurance"になってるね。オーストリアの健康保険(WGKK)にも入ってもらわないと 」

私:「いや、この保険は日本で入って来たものだけど、健康保険もカバーしてるの。ちゃんと見て!」

役人:「でも会社の名前も"accident insurance"だし…やっぱりWGKKに入ってね!」

私:「(それは〇〇火災がやってる留学保険だからだよ!!)いや、他の日本人だってこれでOKって言ってたよ!確認してください!」

役人:「うーん…わかった、あとでベテランの職員に確認するよ。」

そして他の書類の確認も全て終わり、風格漂うおばちゃんが入場。

ベテラン:「あんた、日本人?」

私:「ええ、そうです」

ベテラン:「なるほどね。日本人はこのタイプの保険に入ってくる人が多いのよ。OKよ」

私:「よかった〜、安心しました〜、色々と不安で…。」

ベテラン:「日本人は6ヶ月はビザなしでいられるんだから、あせらなくていいのよ!」

多分、おばちゃんがいなかったら二重に保険に入るはめになっていたと思う。
実際、日本人留学生の世話をたくさん経験している、という人に会ったのだが、
オーストリアの保険じゃなきゃダメ!と言われた学生がいたとのこと。

他にも、私の場合、残高証明は日本の銀行のものでも良いが、2週間以内の情報である事を求められた。
が、オーストリアの銀行じゃなきゃダメ!と言われた人とか、逆に何ヶ月も前の口座証明でパスした人もいた。

話がそれましたが、私に足りなかったもの、それは

1. 期限内の犯罪証明書
2. 2週間以内の口座の残高証明書(なんと10,000ユーロ以上!)

2.は比較的簡単。一時的にでもひとつの口座にお金を集めればいいわけだ。
私の場合、教授に相談したら研究室の皆で一時的に私の口座にお金を送金し、事が終わったら戻す、という作戦が立てられた。
ただ、先に相談していた父がフライングして送金してしまったため、それで書類を作成、ユーロが高くなったら返金の予定(笑)

問題は犯罪証明書。
領事館を通すとなんと2ヶ月かかってしまう…それでは書類の追加提出の期限に間に合わない!
しかし、偶然にも日本に一時帰国する予定がすぐにあったので、
日本で申請し(発行まで2週間弱)、家族に代理で受け取ってもらい、
アポスティーユを受けてから、郵送してもらった。

でも、ベテランのおばちゃんと話していた感じからすると、
犯罪証明書は2ヶ月かかります、って言ったら何らかの対策はしてくれそうだった。

で、先日、追加の書類を出しに行って、無事、受理された。


あー、大変だった!
でもいいお勉強になりました。