死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

自分の機嫌をとれるのは、自分だけ

こちらで就職してからは、日本であんなに悩まされていた肩こりや、

それを放置しすぎてしょっちゅうなる頭痛から、

すっかり解放された。

 

しかし、最近、妙に肩や頭のあたりが重く、疲労感があった。

 

それでも、日本にいた時に比べれば、非常に軽く、我慢して無視できる範囲ではあった。

 

熱いお風呂に入ったら、よくなる気がしたが、

朝シャワーを浴びたし、日に何度も水をたくさん使うのは、なんとなく気が引けた。

日本みたいにお風呂文化じゃないし、湯船を一人のために溜めるハードルは日本より高い。

 

でも、甘やかしてほしい!と思っている自分を、すぐ甘やかしてあげられるのは自分だけ。

 

これも健康管理の一部と思って、久しぶりに熱いお風呂に入ったら、

 

よみがえった。

お風呂、最高!

 

湯船でしっかりマッサージしたら、頭〜肩のあたりは完全にすっきりした。

ヘアパックもしてマスクもして、髪も顔もつるつる。

 

ベッドに入って、本を読んだり、ネットサーフィンをして、

ホットチョコレートを作って飲んだ。

 

甘い。しあわせ。

 

夜も遅いし、ハーブティにしとこうかとも思ったけど、

ホットチョコレートにして、よかった。

今シーズン初のホットチョコレートだった。

 

自分で自分の機嫌をとろうとして、成功した時の、してやったり感を、人は幸せというのかもしれない。

Zentralfriedhof (=中央霊園)にお散歩に行ってきた時のこと。

実は昨年書いて下書きになっていたのですが、今週またお散歩に行くのです。それで記事のことを思い出して、アップロードしました。

 

 

「墓場で散歩」というとゲゲゲの鬼太郎てきな、

若干不謹慎な響きもありますが、

公園も併設されている巨大な霊園で、

有名人のお墓もたくさんあるので、

お散歩コースとしても有名。

 

 

きっかけは、オーストリア人の友人が、おばあさまのお墓参りに行くついでに、

霊園の東側一帯にある、

Alter jüdischer Friedhof (旧ユダヤ霊園)を見たいというので、

便乗させてもらったのである。

 

霊園はウィーンの中心街からトラムで30分くらい。

入り口でキャンドル(火が消えたり燃え移らないように蓋つき)を買い、

まず歩いて友人のお祖母様のお墓へ。

 

広大な霊園をひたすら歩く。まずは中央のキリスト教の霊園。

私はてっきり、十字架みたいなオブジェが並んでいるのかと思ったが、

そうではなくて、日本の墓石と同じような素材の石で、

シンプルな長方形が多かった。

ただ、昔は土葬で棺をそのまま埋葬していたからだと思うんだけど、

日本のお寺のお墓よりスペースはたくさん必要みたい。

 

少し肌寒い秋の日で雨が降りそうだったせいもあるだろうけど、

ほとんど人がいない。

静まり返っている。ときどきカラスやリスが鳴いたり、横切ったりする。

 

簡単にお墓とお墓の周りを掃除して、キャンドルをそなえて黙祷をささげる。

 

そのあとは友人の案内で中央にある霊園教会に行き、

ユダヤ霊園へ。

 

ここは霊園が完成した1874年から、1930年代ごろまでのユダヤ教信者のためのスペースで、第二次世界大戦中のナチによる破壊を免れたお墓がひっそりと佇んでいる。

(それ以降、現在までのユダヤ教徒のお墓は西側にある)

 

もう参る人もほとんどいないので、

共用スペース(通路のような場所)の管理もほとんどされておらず、

70年をこえる時間に任せて、植物が生い茂り、

なんといっていいかわからないけど、ただただ静かで、美しい。

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 墓石には、日本で言うところの「◯◯家の墓」のあとに、

個人の名前があり、誕生日と亡くなった日付が書いてある。

中には、生まれた場所と亡くなった場所や、生前どんな人だったか、が簡単に説明されていたりする。

ヘブライ語も多いのでわからなかったりもする)

 

ナチによる支配が続いていた時代に、強制収容所がある地名で亡くなっている人も、いた。 

お菓子で楽しむラム酒

最近「ラム酒」を使ったお菓子作りにはまっている。

 

ラム酒につけたドライフルーツを混ぜ込んだパウンドケーキや、

あとはカボチャプリンに少し混ぜると風味が格段に良くなる。

あとはジャムに混ぜてもおいしい。

 

日本でお菓子作りしていた時は、私はお酒を飲まないのでラム酒なんて家にないし、わざわざ買うものでもないと思って、なしで作っていた。

 

オーストリア人の夫は、店を開けるんじゃないかというくらい、種類・量ともに豊富にアルコールを常備している。

ラム酒はホワイト・ゴールド・ダーク・spiced と、各種そろえており、

ラム酒なんて映画でカリブの海賊が飲むもんだと思っていた私はびっくりした。

 

しかし今や夫のラムコレクションには大変感謝している。ラムの種類でお菓子の味がだいぶ変わるので、いろいろ試すのが面白いのだ!

 

ホワイトラムでドライフルーツを漬けると、フルーツの味が際立つ感じ。

ダークやspicedで漬けるとかなり濃厚になる。

ラムレーズンアイスにすると違いがよくわかる。

 

カボチャを使ったお菓子の時は、spiced が一番あう。ホワイトだとかぼちゃに負けちゃう感じ。

 

ココアパウンドにラム酒のシロップをうって寝かすのもおいしそう。

 

人生でこんなにラム酒を消費する日が来るとは思わなかった・・・

夏、終わり。

ウィーンは夏の終わりがはっきりしている。

「夏、おわり。次!」って感じ。

そしてあまり長くない秋を挟んで、すぐ冬が来る。

 

そろそろ肌寒くなってきたので、

衣替えというほどではないけれど、出番が少なくなりそうな服を奥にしまい、

出番が多くなりそうな服を手前に出した。

 

ペディキュアも夏仕様でターコイズブルーにグリッターを重ねているんだけど、

さすがに寒々しい色なので、

冬用の色に変えなければならない。

ちょっといいレストランが苦手

たまー、に夫の付き合いで、ちょっといいレストランに行く。

 

ワインをワインリストから選んでソムリエが薀蓄を語ってくれるようなところ。

 

前菜がいくつかのあとにメインが出て、デザートが出て、

料理が出るたびにウェイターが料理の説明をしてくれるようなところ。

 

料理と料理の間はワインを飲みながら歓談するのだ。

 

で、私はこのスタイルが非常に苦手。

 

食べたいものをガッ、と食べたい。

冷めてもいいから全部まとめて出して欲しい。

 

 前菜とか一口サイズだし、おいしかったのかまずかったのか、よくわからないうちに咀嚼が終わる。

 

味も別に斬新な味付けじゃなくていいから、

素材のいいものを、ふつーの組み合わせで、ふつーの味付けで出して欲しい。

 

 

もう、なんていうか、

大戸屋

みたいな味付けでいい。

 

私が貧乏舌なのが悪いんだろうけど・・・

 

「定食」スタイルで出してほしいなあ・・・

 

 

 

今が旬:スパゲティカボチャ

郊外に用事があり、夫の運転で田舎の道路をドライブしていると、

道路脇に大量の鮮やかなオレンジ色のものを売っている店を発見。

 

夫とせっかくだからと寄ってみると、

農家の直売店で、オレンジのものはカボチャだった。

 

カボチャだけで8種類くらいあり、

なんと"Japanisch-Kabocha"の名前で日本の「くりかぼちゃ」が売っているではないか!(ドイツ語の説明のところに漢字で「栗南瓜」と書いてあってほっこりした)

 

栗カボチャをオーストリアで見るのは初めて!

嬉しくて一つ買った。

 

夫は Spagehttikürbis=スパゲティカボチャ(日本だとそうめんカボチャというらしい)を一つ買った。

 

さっそく夫がスパゲティかぼちゃをその日、料理してくれた。

 

まずオーブンを余熱。

カボチャを半分に切って、種を取り除き、オーブンで焼く。

そのあいだにベシャメルソースを作る。

やわらかくなるまで焼いたかぼちゃに、

ベシャメルソースと切ったハムとコーンを入れ、焼き目がつくまでさらにオーブンで焼く。

 

フォークでスパゲティカボチャをスパゲティのようにこそげとり、

皿に盛って、黒胡椒をかけて、完成。

 

焼いたスパゲティカボチャは、切り干し大根のような食感。

 

あまりにも美味しかったため、数日空けて、また同じ売店にわざわざ行き、

スパゲティカボチャを2つと、大きな栗カボチャと、なんか不思議で見たこともないようなカボチャを2つ(バターナッツカボチャをものすごく細長ーくしたようなやつと、緑と白のシマシマのかぼちゃ)、買った。

 

明日は栗カボチャでカボチャの煮物を作る予定!

久しぶりの帰国

日本に帰ってました。

 

日本に帰るのは、2年半ぶり。

結婚してから夫婦として日本に行くのは、これが初めて。

(昨年、結婚前に夫は出張で行っており、その際私の両親に会った)

 

普段ウィーンでエアコンなしの生活に慣れているせいか、

異常気象で酷暑の東京も、そんなに苦にはなりませんでした。

 

食べ過ぎで体が重いです。

やっぱり食べ物は日本が最高!

老舗のうなぎからマックのてりやきバーガーまで、

日本でしか食べられないものをなるべくたくさん食べようとした結果、

予想通りの1.5kg増・・・まあ、これくらいなら1-2週間で調整可能ですが、

食べたら食べた分だけ太るこのシステム、なんとかならんのだろうか。

 

2年半ぶりの日本、実家のある東京都内を中心に過ごしました。その範囲で変わったなあ、と思うことは、オリンピック対策のためか、free-wifiの表示が増えていたことと、コンビニやファストフード店の従業員の外国人率の高さ!

 

まずfree-wifiですが、某私鉄車内や、某空港からのバス車内、free とうたっているくせに、登録にeメールが必要で、つまり国内キャリアに加入している必要があるなど、外国人旅行客のことを考えてないシステムだな、と思いました。freeじゃないじゃん。

今回はemirates でドバイ乗り換え、便利な羽田発着にしたのですが、羽田空港wifi、遅すぎて何の役にも立たない。あれもものすごいイライラしますね。

旅行者向けのSIMカードや、レンタルルーターを借りるのが前提だったとしても、当日、空港からホテルまでの道順を調べるくらいは、空港や交通機関wifiでまかなえるようにしないと、SIMカードルーターをホテルに届くよう手配した人たちだって、困るでしょう(まさに自分のこと)。

どうにかしてほしいなあ、と思いました。

 

コンビニやファストフード店の、特に都心の店舗は、日本人より外国人従業員が多いんじゃないか、というくらい、目立ちました。

語学学校なんかに行くよりも早く日本語が身につくし、お金も手に入って一石二鳥!ということみたいです。かなり日本語が怪しい子もいたけど(笑)みんな積極的ですごい。

自分もいまだにいまいちなドイツ語で現地企業で働いているので、日本語がかなり上手な店員さんを見かけると、尊敬のまなざしでした。がんばろっと・・・

 

日本語のことで思ったのは、やっぱり日本語は難しいな、ということ。

 

文法とか発音は簡単だと思いますが、言い方に選択肢がありすぎるというか・・・

敬語にしたって、尊敬のレベルが何段階かあるのがめんどうくさい。

そして、外国語習得にまじめに取り組んだことがある人はわかると思いますが、非ネイティヴにとっては、すこし語尾や語頭を変えられるだけで、全然別の表現に聞こえたりすることもあるわけです。

コンビニで働いていたとして、例えば、

「袋いりません」と「袋いらないよ」と「袋けっこうです」は、慣れないと別の表現に聞こえると思うのです。

 

オーストリアで買い物をしていて、たとえばお肉屋さんやケーキ屋さんで注文をしているとき、店員さんが「これで全部?お会計?」と聞いてきます。

よくある表現は、

"Alles?" =「全部?」

"Sonst noch?" =「他に?」

"Haben Sie noch ein Wunsch?"=「他にご希望はありますか?」

 

オーストリアについたばかりのころ、私はひとつの表現しか知らず、

知らない表現が出てくると「え?」と聞き返してしまったりしてました。

 

他の言語でも同じことは上記のように起きますが、日本語ってそういうことが起きやすそう、と思います。

「してください」「してもらえますか」「していただけますか」とか。

 

ちょっと日本語ができる夫も、苦労してました。

ははは、私が普段オーストリアで感じていることを、理解するがいいさ(性格悪い)。

 

しかし夫は、トラブルに文句も言わず、何事も楽しみ、したいこと、行きたいところ、食べたいもの、全部正直に言ってくれるし、案内しがいがありました。

ちなみにこれが初めての二人での長期旅行でした。

よく旅行になると喧嘩するカップルが多いと聞くし、そういうこともあるかもと思っていましたが、蓋を開けてみれば楽しいだけだった。

(お金はかかりましたけどね・・・)

 

帰りは夫が先に帰り、私は残って事務的な数々の手続きをこなしてからの帰国でした。

オーストリアの空港について、いつものスーパーで飲み物とおやつを買うと、

「いやー、帰ってきたわ!」という感じがし、

ウィーンのアパートに帰れば

「おうち、最高!」と思い、

私の故郷は日本だけど、ホームはウィーンで、2つの国を身近に感じることができて、

お得だなあ、としみじみ思う今日この頃です。