長期海外在住者からよく聞くことがある
「もう日本では生きていけないと思う」
という言葉。
最近私もそれを感じるようになってきた。
多分、このままオーストリアの生活になじんでいくと、
もう二度と、日本のスピード感についていけなくなる。
だから、どうしても日本に骨を埋めたいと思うのなら、
今帰ったほうがいいのかもしれない。
投票もあるから、最近は一応日本のニュースをチェックしていて、
そういうときに社説やコラムや投稿欄を読むと、
「・・・共感できない・・・」
と思うことが多い。
日本にいた時は「"世間"からのプレッシャー」というのが内在化してしまっていて、
そうとう苦しんだ。オーストリアに来てその内在化した"世間"がだいぶ弱くなってきて、非常に生きやすくなった。
多分今なら日本で生きていっても「人は人!私は私!」と思うことは以前に比べたら楽にできるだろう。
でも実際に"世間"からのプレッシャーを感じるのは、あまり愉快な体験ではない。
そして今特に困っていることもないし、
進む道は決まっているので、
私はおそらくこの先ずっと、
どこに行っても「外国人」みたいな気分を味わい続けるのだと思う。
それでも手に入れた「自由」は捨てがたい。