死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

「絹さやの下処理」に思う、小さなカルチャーショック

日本語が習いたい、日本に興味がある、というオーストリア人は、

日本料理も好きな場合が多く、

タンデムパートナーの何人かと、自国の料理をお互いに作る、というのをときどき、楽しんでいます。

 

今日はタンデムパートナーが肉料理の付け合せに野菜炒めを作ってくれました。

日本で言うところの「絹さや」を入れようとしていたのですが、

なんと彼、すじをとらないのです。

 

私が「え、すじとらないの?」って聞いたら、

「そんなことするなんて聞いたこともない」というので、

試しにとってあげました。

 

実食後、

「いつもすじのところが必ず1個か2個、口に残ってイーっ、ってなってたのが、今日はなかった!今度からすじはとることにする!」

と大変喜んでいました。

 

彼だけが知らないのか、オーストリアの人はみんなすじとらないのか、

どっちかわかりませんが、もしみんなとらないのだとしたら、

日本の「子供がよくするお手伝いの定番」としての「絹さやのすじとり」が

わかってもらえないんだなー、と思いました。

 

ちなみに、こういう「ちょっとした常識の違い」で一番驚いたのは、

「はさみの渡し方」

 

日本だと小さい頃から、他の人にはさみを渡すときは刃のほうを握って渡す、と習いますよね。

あまりにも当然のように身に染み付いていたことだったので、

留学してすぐに同僚に「はさみ貸して〜」と頼んで、

「はい」と刃のほうをにゅっ、と突き出されたときに、

脳がそれを受け入れられなくて、フリーズしてしまったことがありました。

(それまでの生涯ではさみを刃のほうから渡されたことがなかったからだと思います)

 

私の脳ってあまりにも「常識」と思ってることが覆されると、

こういう反応をとるんだ!と興味深かったです。

 

こういうちょっとした違いってけっこうおもしろいです。

他の人や他の国・地域では、また違った経験があるのでしょうね。

どんなものがあるのか興味があります。