死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

お菓子で楽しむラム酒

最近「ラム酒」を使ったお菓子作りにはまっている。

 

ラム酒につけたドライフルーツを混ぜ込んだパウンドケーキや、

あとはカボチャプリンに少し混ぜると風味が格段に良くなる。

あとはジャムに混ぜてもおいしい。

 

日本でお菓子作りしていた時は、私はお酒を飲まないのでラム酒なんて家にないし、わざわざ買うものでもないと思って、なしで作っていた。

 

オーストリア人の夫は、店を開けるんじゃないかというくらい、種類・量ともに豊富にアルコールを常備している。

ラム酒はホワイト・ゴールド・ダーク・spiced と、各種そろえており、

ラム酒なんて映画でカリブの海賊が飲むもんだと思っていた私はびっくりした。

 

しかし今や夫のラムコレクションには大変感謝している。ラムの種類でお菓子の味がだいぶ変わるので、いろいろ試すのが面白いのだ!

 

ホワイトラムでドライフルーツを漬けると、フルーツの味が際立つ感じ。

ダークやspicedで漬けるとかなり濃厚になる。

ラムレーズンアイスにすると違いがよくわかる。

 

カボチャを使ったお菓子の時は、spiced が一番あう。ホワイトだとかぼちゃに負けちゃう感じ。

 

ココアパウンドにラム酒のシロップをうって寝かすのもおいしそう。

 

人生でこんなにラム酒を消費する日が来るとは思わなかった・・・

夏、終わり。

ウィーンは夏の終わりがはっきりしている。

「夏、おわり。次!」って感じ。

そしてあまり長くない秋を挟んで、すぐ冬が来る。

 

そろそろ肌寒くなってきたので、

衣替えというほどではないけれど、出番が少なくなりそうな服を奥にしまい、

出番が多くなりそうな服を手前に出した。

 

ペディキュアも夏仕様でターコイズブルーにグリッターを重ねているんだけど、

さすがに寒々しい色なので、

冬用の色に変えなければならない。

ちょっといいレストランが苦手

たまー、に夫の付き合いで、ちょっといいレストランに行く。

 

ワインをワインリストから選んでソムリエが薀蓄を語ってくれるようなところ。

 

前菜がいくつかのあとにメインが出て、デザートが出て、

料理が出るたびにウェイターが料理の説明をしてくれるようなところ。

 

料理と料理の間はワインを飲みながら歓談するのだ。

 

で、私はこのスタイルが非常に苦手。

 

食べたいものをガッ、と食べたい。

冷めてもいいから全部まとめて出して欲しい。

 

 前菜とか一口サイズだし、おいしかったのかまずかったのか、よくわからないうちに咀嚼が終わる。

 

味も別に斬新な味付けじゃなくていいから、

素材のいいものを、ふつーの組み合わせで、ふつーの味付けで出して欲しい。

 

 

もう、なんていうか、

大戸屋

みたいな味付けでいい。

 

私が貧乏舌なのが悪いんだろうけど・・・

 

「定食」スタイルで出してほしいなあ・・・

 

 

 

今が旬:スパゲティカボチャ

郊外に用事があり、夫の運転で田舎の道路をドライブしていると、

道路脇に大量の鮮やかなオレンジ色のものを売っている店を発見。

 

夫とせっかくだからと寄ってみると、

農家の直売店で、オレンジのものはカボチャだった。

 

カボチャだけで8種類くらいあり、

なんと"Japanisch-Kabocha"の名前で日本の「くりかぼちゃ」が売っているではないか!(ドイツ語の説明のところに漢字で「栗南瓜」と書いてあってほっこりした)

 

栗カボチャをオーストリアで見るのは初めて!

嬉しくて一つ買った。

 

夫は Spagehttikürbis=スパゲティカボチャ(日本だとそうめんカボチャというらしい)を一つ買った。

 

さっそく夫がスパゲティかぼちゃをその日、料理してくれた。

 

まずオーブンを余熱。

カボチャを半分に切って、種を取り除き、オーブンで焼く。

そのあいだにベシャメルソースを作る。

やわらかくなるまで焼いたかぼちゃに、

ベシャメルソースと切ったハムとコーンを入れ、焼き目がつくまでさらにオーブンで焼く。

 

フォークでスパゲティカボチャをスパゲティのようにこそげとり、

皿に盛って、黒胡椒をかけて、完成。

 

焼いたスパゲティカボチャは、切り干し大根のような食感。

 

あまりにも美味しかったため、数日空けて、また同じ売店にわざわざ行き、

スパゲティカボチャを2つと、大きな栗カボチャと、なんか不思議で見たこともないようなカボチャを2つ(バターナッツカボチャをものすごく細長ーくしたようなやつと、緑と白のシマシマのかぼちゃ)、買った。

 

明日は栗カボチャでカボチャの煮物を作る予定!

久しぶりの帰国

日本に帰ってました。

 

日本に帰るのは、2年半ぶり。

結婚してから夫婦として日本に行くのは、これが初めて。

(昨年、結婚前に夫は出張で行っており、その際私の両親に会った)

 

普段ウィーンでエアコンなしの生活に慣れているせいか、

異常気象で酷暑の東京も、そんなに苦にはなりませんでした。

 

食べ過ぎで体が重いです。

やっぱり食べ物は日本が最高!

老舗のうなぎからマックのてりやきバーガーまで、

日本でしか食べられないものをなるべくたくさん食べようとした結果、

予想通りの1.5kg増・・・まあ、これくらいなら1-2週間で調整可能ですが、

食べたら食べた分だけ太るこのシステム、なんとかならんのだろうか。

 

2年半ぶりの日本、実家のある東京都内を中心に過ごしました。その範囲で変わったなあ、と思うことは、オリンピック対策のためか、free-wifiの表示が増えていたことと、コンビニやファストフード店の従業員の外国人率の高さ!

 

まずfree-wifiですが、某私鉄車内や、某空港からのバス車内、free とうたっているくせに、登録にeメールが必要で、つまり国内キャリアに加入している必要があるなど、外国人旅行客のことを考えてないシステムだな、と思いました。freeじゃないじゃん。

今回はemirates でドバイ乗り換え、便利な羽田発着にしたのですが、羽田空港wifi、遅すぎて何の役にも立たない。あれもものすごいイライラしますね。

旅行者向けのSIMカードや、レンタルルーターを借りるのが前提だったとしても、当日、空港からホテルまでの道順を調べるくらいは、空港や交通機関wifiでまかなえるようにしないと、SIMカードルーターをホテルに届くよう手配した人たちだって、困るでしょう(まさに自分のこと)。

どうにかしてほしいなあ、と思いました。

 

コンビニやファストフード店の、特に都心の店舗は、日本人より外国人従業員が多いんじゃないか、というくらい、目立ちました。

語学学校なんかに行くよりも早く日本語が身につくし、お金も手に入って一石二鳥!ということみたいです。かなり日本語が怪しい子もいたけど(笑)みんな積極的ですごい。

自分もいまだにいまいちなドイツ語で現地企業で働いているので、日本語がかなり上手な店員さんを見かけると、尊敬のまなざしでした。がんばろっと・・・

 

日本語のことで思ったのは、やっぱり日本語は難しいな、ということ。

 

文法とか発音は簡単だと思いますが、言い方に選択肢がありすぎるというか・・・

敬語にしたって、尊敬のレベルが何段階かあるのがめんどうくさい。

そして、外国語習得にまじめに取り組んだことがある人はわかると思いますが、非ネイティヴにとっては、すこし語尾や語頭を変えられるだけで、全然別の表現に聞こえたりすることもあるわけです。

コンビニで働いていたとして、例えば、

「袋いりません」と「袋いらないよ」と「袋けっこうです」は、慣れないと別の表現に聞こえると思うのです。

 

オーストリアで買い物をしていて、たとえばお肉屋さんやケーキ屋さんで注文をしているとき、店員さんが「これで全部?お会計?」と聞いてきます。

よくある表現は、

"Alles?" =「全部?」

"Sonst noch?" =「他に?」

"Haben Sie noch ein Wunsch?"=「他にご希望はありますか?」

 

オーストリアについたばかりのころ、私はひとつの表現しか知らず、

知らない表現が出てくると「え?」と聞き返してしまったりしてました。

 

他の言語でも同じことは上記のように起きますが、日本語ってそういうことが起きやすそう、と思います。

「してください」「してもらえますか」「していただけますか」とか。

 

ちょっと日本語ができる夫も、苦労してました。

ははは、私が普段オーストリアで感じていることを、理解するがいいさ(性格悪い)。

 

しかし夫は、トラブルに文句も言わず、何事も楽しみ、したいこと、行きたいところ、食べたいもの、全部正直に言ってくれるし、案内しがいがありました。

ちなみにこれが初めての二人での長期旅行でした。

よく旅行になると喧嘩するカップルが多いと聞くし、そういうこともあるかもと思っていましたが、蓋を開けてみれば楽しいだけだった。

(お金はかかりましたけどね・・・)

 

帰りは夫が先に帰り、私は残って事務的な数々の手続きをこなしてからの帰国でした。

オーストリアの空港について、いつものスーパーで飲み物とおやつを買うと、

「いやー、帰ってきたわ!」という感じがし、

ウィーンのアパートに帰れば

「おうち、最高!」と思い、

私の故郷は日本だけど、ホームはウィーンで、2つの国を身近に感じることができて、

お得だなあ、としみじみ思う今日この頃です。

 

 

ヴァッハウ小旅行記②

 

yyyamori.hatenablog.com

 

レストランをでると、結構いい時間になっていたので、

道路沿いのあんずの直売所が閉まらないうちに、捜索開始。

 

ところが、ここで予想外の自体が。

 

実はあんずのシーズンはこの時(7月初旬)、おわりかけ。

ほとんどの直売所がしまっている。

「Keine Marille = あんずもうありません」の看板がそこかしこに。

奇跡的に開いている直売所を見つけ、今シーズンラスト3箱!と言いながらおじさんがたった今!もいできてくれたあんずの一箱を購入。

1箱(=1kg?チェックし忘れた) 19ユーロでした。

 

車の中であんずをつまみぐい。

果肉はジューシーだけどサクサクした感じもあって、とても食べやすい。

甘すぎず、すっぱすぎず、ほいほいお腹に入ってしまう。

でもジャムを作る分を残さないといけないので、ほどほどで控えました。

 

普通、ヴァッハウを観光する時は、もう少し上流にあるメルク修道院までいくものなんですが、

我々、寝坊して出発が遅かったし、目的のあんずも手に入ったことだし、

ここで踵を返してウィーンへ。ロマンもへったくれもない。

(でも本当はメルク修道院も行きたかった・・・!)

 

着いてすぐ、夫はジャムの仕込み。

果実をよく水洗いし、種をとって、皮ごとつぶしながら鍋で煮ます。

くたっとなったら、ジャム濾し器(正式名称不明)にかけて、

皮を取り除きます。

 

濾した果肉の重量を量り、その20%となるように砂糖を入れるのが夫流。

 

砂糖と果肉を再び鍋にかけ、仕上げにライムの皮とラム酒を少々入れる。

 

手作りだと甘さも粘度も自分好みにできるため、オーストリア人はけっこうジャムを手作りする人が多く、ジャム作り専用のペクチン入り・クエン酸入りの砂糖が普通にスーパーに売っています。

 

夫はさらさらのジャムが好きで、市販のジャム(糖度は50-70%が多い)は買わないので、毎年、少なくとも2種類のフルーツでジャムを作って1年それを楽しみ、余った分は知人友人親類に配ってます。

できあがったあんずジャムは鮮やかなオレンジ。美しい。煮沸したビンに密閉保存。

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(同時進行でツナスパゲッティを作っていたのでツナ缶がうつりこんでいる)

 

ジャムが用意できたので、いよいよパラチンケン作り。

(ジャムを作った日はそれで疲れたので翌日の朝食)

 

生地は卵と小麦粉と牛乳を適当に混ぜたもの。

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(待ちきれずに写真を撮る前にひとつ完食したので皿が汚い)

 

中にジャムが入ってます。

ジャムが甘すぎず、あんずの風味がそのまま楽しめるので、パクパク食べられる。

 

夫と出会うまでは、普通にスーパーでジャムを買って食べていました。

スーパーのジャムだってかなりおいしいのに、なんで手作りするのかしら・・・と思ってましたが、手作りジャムの美味しさを知ってからは、なぜたくさんの人がジャムを手作りするか、納得。

 

ちなみにジャム濾し器の正式名称は「ムーラン」というらしい。

 

遠藤商事 18-10シルバーシャイン ムーラン No42514

遠藤商事 18-10シルバーシャイン ムーラン No42514

 

次の機会には是非、メルク修道院に行きたいと思います。

 

 

ヴァッハウ小旅行記①

先日オーストリアはニーダーエスライヒ州にある世界遺産

ヴァッハウ渓谷までドライブに行ってきた。

 

我々の目的は観光ついでに、

ヴァッハウ名物の「あんず=Marille(マリレ)」を買って、ジャムを手作りし、

オーストリア名物スイーツ「パラチンケン=Palatschinken」を作って食そう!という、

色気より食い気な小旅行。

 

ちなみにパラチンケンは、クレープのようなお菓子。というかクレープ。違いは検索したけど不明。レシピ見ても、材料同じだしな・・・

 

ある晴れた日の午後、ヴァッハウ渓谷に向かって出発。

渋滞がなければ、ウィーンから車で1時間ほど。

まずは古城跡で有名なデュルンシュタインへ!

 

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(民家の奥に見える長方形のものが城)

 

1100年頃に建てられた城が、廃墟とはいえ(そして崩れ落ちないように割とざっくりコンクリで補強されているとはいえ)、残っているのには感動します。

 

てっぺんまでは15分くらい、キッツイ坂道と階段を登るとつきます。

城自体にも登れますが、太っ腹に無料なだけあって、

フェンスとか安全対策みたいなものはないので、

どうぞ足元にお気をつけて。

 

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(城のテラスのような場所。うっかり踏み外すと大怪我ではすまなそうな高さです)

 

このお城は、イギリスのリチャード1世が十字軍遠征の帰り道、つかまって幽閉されていたことで有名です。彼を探すために、お気に入りの吟遊詩人がそこいらじゅうのお城で歌を歌い、ある日その歌を聞いた王が歌い返し、ついにデュルンシュタイン城にいることを発見した!という伝説が残っています。ロマンを感じる・・・

 

古城の雰囲気を楽んだあとは、ドナウにそってさかのぼるようにSpitzへ。

遅めのランチなんだか早めのディナーなんだかわからん時間に川沿いのカフェに入る。

 

このカフェ、川の氾濫が起こって結構な頻度で浸水しているらしく、2階のテラス席に通じる階段のかなり上部 2m以上のところに「2002年、ここまで浸水しました」ってマークがあって、びっくり。

ホームページには「店と浸水の歴史」のページが・・・

www.strandcafe-spitz.at

それでもここに店を構え続ける老舗カフェ。根性というか気合いというか。

料理も美味しかったです。

カフェという名前ですが、食事がメインなので、日本で言うところのレストランです。

 

 

(長いので続きはまた明日・・・)