死ぬまでにしたいいろんなこと

墺太利(おーすとりあ)滞在6年

久しぶりの帰国

日本に帰ってました。

 

日本に帰るのは、2年半ぶり。

結婚してから夫婦として日本に行くのは、これが初めて。

(昨年、結婚前に夫は出張で行っており、その際私の両親に会った)

 

普段ウィーンでエアコンなしの生活に慣れているせいか、

異常気象で酷暑の東京も、そんなに苦にはなりませんでした。

 

食べ過ぎで体が重いです。

やっぱり食べ物は日本が最高!

老舗のうなぎからマックのてりやきバーガーまで、

日本でしか食べられないものをなるべくたくさん食べようとした結果、

予想通りの1.5kg増・・・まあ、これくらいなら1-2週間で調整可能ですが、

食べたら食べた分だけ太るこのシステム、なんとかならんのだろうか。

 

2年半ぶりの日本、実家のある東京都内を中心に過ごしました。その範囲で変わったなあ、と思うことは、オリンピック対策のためか、free-wifiの表示が増えていたことと、コンビニやファストフード店の従業員の外国人率の高さ!

 

まずfree-wifiですが、某私鉄車内や、某空港からのバス車内、free とうたっているくせに、登録にeメールが必要で、つまり国内キャリアに加入している必要があるなど、外国人旅行客のことを考えてないシステムだな、と思いました。freeじゃないじゃん。

今回はemirates でドバイ乗り換え、便利な羽田発着にしたのですが、羽田空港wifi、遅すぎて何の役にも立たない。あれもものすごいイライラしますね。

旅行者向けのSIMカードや、レンタルルーターを借りるのが前提だったとしても、当日、空港からホテルまでの道順を調べるくらいは、空港や交通機関wifiでまかなえるようにしないと、SIMカードルーターをホテルに届くよう手配した人たちだって、困るでしょう(まさに自分のこと)。

どうにかしてほしいなあ、と思いました。

 

コンビニやファストフード店の、特に都心の店舗は、日本人より外国人従業員が多いんじゃないか、というくらい、目立ちました。

語学学校なんかに行くよりも早く日本語が身につくし、お金も手に入って一石二鳥!ということみたいです。かなり日本語が怪しい子もいたけど(笑)みんな積極的ですごい。

自分もいまだにいまいちなドイツ語で現地企業で働いているので、日本語がかなり上手な店員さんを見かけると、尊敬のまなざしでした。がんばろっと・・・

 

日本語のことで思ったのは、やっぱり日本語は難しいな、ということ。

 

文法とか発音は簡単だと思いますが、言い方に選択肢がありすぎるというか・・・

敬語にしたって、尊敬のレベルが何段階かあるのがめんどうくさい。

そして、外国語習得にまじめに取り組んだことがある人はわかると思いますが、非ネイティヴにとっては、すこし語尾や語頭を変えられるだけで、全然別の表現に聞こえたりすることもあるわけです。

コンビニで働いていたとして、例えば、

「袋いりません」と「袋いらないよ」と「袋けっこうです」は、慣れないと別の表現に聞こえると思うのです。

 

オーストリアで買い物をしていて、たとえばお肉屋さんやケーキ屋さんで注文をしているとき、店員さんが「これで全部?お会計?」と聞いてきます。

よくある表現は、

"Alles?" =「全部?」

"Sonst noch?" =「他に?」

"Haben Sie noch ein Wunsch?"=「他にご希望はありますか?」

 

オーストリアについたばかりのころ、私はひとつの表現しか知らず、

知らない表現が出てくると「え?」と聞き返してしまったりしてました。

 

他の言語でも同じことは上記のように起きますが、日本語ってそういうことが起きやすそう、と思います。

「してください」「してもらえますか」「していただけますか」とか。

 

ちょっと日本語ができる夫も、苦労してました。

ははは、私が普段オーストリアで感じていることを、理解するがいいさ(性格悪い)。

 

しかし夫は、トラブルに文句も言わず、何事も楽しみ、したいこと、行きたいところ、食べたいもの、全部正直に言ってくれるし、案内しがいがありました。

ちなみにこれが初めての二人での長期旅行でした。

よく旅行になると喧嘩するカップルが多いと聞くし、そういうこともあるかもと思っていましたが、蓋を開けてみれば楽しいだけだった。

(お金はかかりましたけどね・・・)

 

帰りは夫が先に帰り、私は残って事務的な数々の手続きをこなしてからの帰国でした。

オーストリアの空港について、いつものスーパーで飲み物とおやつを買うと、

「いやー、帰ってきたわ!」という感じがし、

ウィーンのアパートに帰れば

「おうち、最高!」と思い、

私の故郷は日本だけど、ホームはウィーンで、2つの国を身近に感じることができて、

お得だなあ、としみじみ思う今日この頃です。

 

 

ヴァッハウ小旅行記②

 

yyyamori.hatenablog.com

 

レストランをでると、結構いい時間になっていたので、

道路沿いのあんずの直売所が閉まらないうちに、捜索開始。

 

ところが、ここで予想外の自体が。

 

実はあんずのシーズンはこの時(7月初旬)、おわりかけ。

ほとんどの直売所がしまっている。

「Keine Marille = あんずもうありません」の看板がそこかしこに。

奇跡的に開いている直売所を見つけ、今シーズンラスト3箱!と言いながらおじさんがたった今!もいできてくれたあんずの一箱を購入。

1箱(=1kg?チェックし忘れた) 19ユーロでした。

 

車の中であんずをつまみぐい。

果肉はジューシーだけどサクサクした感じもあって、とても食べやすい。

甘すぎず、すっぱすぎず、ほいほいお腹に入ってしまう。

でもジャムを作る分を残さないといけないので、ほどほどで控えました。

 

普通、ヴァッハウを観光する時は、もう少し上流にあるメルク修道院までいくものなんですが、

我々、寝坊して出発が遅かったし、目的のあんずも手に入ったことだし、

ここで踵を返してウィーンへ。ロマンもへったくれもない。

(でも本当はメルク修道院も行きたかった・・・!)

 

着いてすぐ、夫はジャムの仕込み。

果実をよく水洗いし、種をとって、皮ごとつぶしながら鍋で煮ます。

くたっとなったら、ジャム濾し器(正式名称不明)にかけて、

皮を取り除きます。

 

濾した果肉の重量を量り、その20%となるように砂糖を入れるのが夫流。

 

砂糖と果肉を再び鍋にかけ、仕上げにライムの皮とラム酒を少々入れる。

 

手作りだと甘さも粘度も自分好みにできるため、オーストリア人はけっこうジャムを手作りする人が多く、ジャム作り専用のペクチン入り・クエン酸入りの砂糖が普通にスーパーに売っています。

 

夫はさらさらのジャムが好きで、市販のジャム(糖度は50-70%が多い)は買わないので、毎年、少なくとも2種類のフルーツでジャムを作って1年それを楽しみ、余った分は知人友人親類に配ってます。

できあがったあんずジャムは鮮やかなオレンジ。美しい。煮沸したビンに密閉保存。

f:id:yyyamori:20180728062547j:plain

(同時進行でツナスパゲッティを作っていたのでツナ缶がうつりこんでいる)

 

ジャムが用意できたので、いよいよパラチンケン作り。

(ジャムを作った日はそれで疲れたので翌日の朝食)

 

生地は卵と小麦粉と牛乳を適当に混ぜたもの。

f:id:yyyamori:20180728063031j:plain

(待ちきれずに写真を撮る前にひとつ完食したので皿が汚い)

 

中にジャムが入ってます。

ジャムが甘すぎず、あんずの風味がそのまま楽しめるので、パクパク食べられる。

 

夫と出会うまでは、普通にスーパーでジャムを買って食べていました。

スーパーのジャムだってかなりおいしいのに、なんで手作りするのかしら・・・と思ってましたが、手作りジャムの美味しさを知ってからは、なぜたくさんの人がジャムを手作りするか、納得。

 

ちなみにジャム濾し器の正式名称は「ムーラン」というらしい。

 

遠藤商事 18-10シルバーシャイン ムーラン No42514

遠藤商事 18-10シルバーシャイン ムーラン No42514

 

次の機会には是非、メルク修道院に行きたいと思います。

 

 

ヴァッハウ小旅行記①

先日オーストリアはニーダーエスライヒ州にある世界遺産

ヴァッハウ渓谷までドライブに行ってきた。

 

我々の目的は観光ついでに、

ヴァッハウ名物の「あんず=Marille(マリレ)」を買って、ジャムを手作りし、

オーストリア名物スイーツ「パラチンケン=Palatschinken」を作って食そう!という、

色気より食い気な小旅行。

 

ちなみにパラチンケンは、クレープのようなお菓子。というかクレープ。違いは検索したけど不明。レシピ見ても、材料同じだしな・・・

 

ある晴れた日の午後、ヴァッハウ渓谷に向かって出発。

渋滞がなければ、ウィーンから車で1時間ほど。

まずは古城跡で有名なデュルンシュタインへ!

 

f:id:yyyamori:20180721052126j:plain

(民家の奥に見える長方形のものが城)

 

1100年頃に建てられた城が、廃墟とはいえ(そして崩れ落ちないように割とざっくりコンクリで補強されているとはいえ)、残っているのには感動します。

 

てっぺんまでは15分くらい、キッツイ坂道と階段を登るとつきます。

城自体にも登れますが、太っ腹に無料なだけあって、

フェンスとか安全対策みたいなものはないので、

どうぞ足元にお気をつけて。

 

f:id:yyyamori:20180721052239j:plain

(城のテラスのような場所。うっかり踏み外すと大怪我ではすまなそうな高さです)

 

このお城は、イギリスのリチャード1世が十字軍遠征の帰り道、つかまって幽閉されていたことで有名です。彼を探すために、お気に入りの吟遊詩人がそこいらじゅうのお城で歌を歌い、ある日その歌を聞いた王が歌い返し、ついにデュルンシュタイン城にいることを発見した!という伝説が残っています。ロマンを感じる・・・

 

古城の雰囲気を楽んだあとは、ドナウにそってさかのぼるようにSpitzへ。

遅めのランチなんだか早めのディナーなんだかわからん時間に川沿いのカフェに入る。

 

このカフェ、川の氾濫が起こって結構な頻度で浸水しているらしく、2階のテラス席に通じる階段のかなり上部 2m以上のところに「2002年、ここまで浸水しました」ってマークがあって、びっくり。

ホームページには「店と浸水の歴史」のページが・・・

www.strandcafe-spitz.at

それでもここに店を構え続ける老舗カフェ。根性というか気合いというか。

料理も美味しかったです。

カフェという名前ですが、食事がメインなので、日本で言うところのレストランです。

 

 

(長いので続きはまた明日・・・)

ある日の昼ごはん

お昼を久しぶりにレストランに食べに行った。

 

オーストリア料理のお店。

 

その日は「肉!」という気分だったので、

スペアリブのグリルを注文した。

何回かこのレストランは来たことがあって、

スペアリブが巨大なことは知っていたので、

1つだけ頼んで夫とシェアすることにした。

 

雨上がりで、太陽は出てるけどそんなに暑くなかったので、

中庭の席をとった。午前中の激しい雨のせいかお客さんはまばら。

この季節だと昼時はいつも満席らしいのだけど。

夫は大きなりんごジュースのサイダー割りを、

私は小さなエルダーフラワーシロップのサイダー割りを頼んで、

飲みながら料理を待った。

 

向かいのテーブルにスペイン語を喋るおばちゃんがひとりで席を取った。

観光客らしい。このレストランはあたりだよ!と心の中でつぶやく。

 

隣の席のご婦人は二人とも犬連れで、

肉料理の匂いに浮き足立ったポインターが "Platz!!"(=伏せ!)と叱られている。

 

運ばれてきたスペアリブは相変わらずの大きさで、

2つ頼まなくて良かったー、と胸をなでおろした。

 

甘辛いソースで照り照りかがやいていて、

上にフレッシュタイムが乗っかっている。

 

フレッシュタイムの葉を指でこそげ落として、

肉の上にパラパラとかける。

ソースがべっとりしているので、うまいことひっかかってくれる。

 

ナイフで肋骨と肋骨の間を切り離し、

1本手にとって肉にむしゃぶりつく。

 

おいしい!

 

甘辛いソースと、脂ののった肉、おいしさをタイムのさっぱりした風味が引き立てる。

 

ディップは、白とオレンジ色。

白はガーリックとサワークリーム、オレンジはフルーツっぽかった。

ガーリックは好きなんだけど、サワークリームの風味が苦手な私はもっぱらオレンジ色のをつけて食べた。ディップをつけるとさらにおいしい。

つけあわせのポテトフライも、ローズマリーとパプリカが効いていておいしかった。

 

あっという間に完食。

ごちそうさまでした。

 

普段はあまり肉を食べないので、たまにがっつり食べるとすごい満足感。

骨つきの肉をかじる、という行為がさらに、エネルギーを得た!という感覚を増す気がする。

 

最近ハマっている食べ物:アーモンド入りオリーブの塩漬け

オリーブって日本にいる時は好きではなかった。

 

スペインバルとかで飲み会する時に、酒飲みの人が頼むもの、って感じで。

塩っ辛いし、チーズとかついてくるし(私は乳糖不耐)。

 

オーストリアにきて、オリーブはかなり身近な存在になり、

どこにでも売ってるし、たまに夫が買ってくるんだけど、

種をとるのが面倒だし、

種なしかと思いきや種が入っていて歯が欠けるかと思ったこともあるし(それは自分の不注意)、

種なしかと思いきやそこにチーズが詰めてあったり、

プレーンで種なしだと、よく漬かりすぎるのか、私にはしょっぱすぎるのだった。

 

そんな時に出会ったのが、

種の部分に皮を剥いたアーモンドが入っているやつ!

 

アーモンドは硬いので、アーモンド自体しょっぱくはならないし、

さらに真ん中の穴をアーモンドがカバーすることによって、

オリーブの塩分もひかえめに・・・!

そしてオリーブのふにゃっとした食感と、

アーモンドのほどよいカリカリ感がよい。

 

最近は、小腹が空いた時や、

読書の友に、これをかじっている。

 

それにしても塩分がすごいので、食べ過ぎは良くないし、

水をガブガブのまなければならないが、

ポテチとかよりは健康な気がする。

 

Oliven mit Mandeln (Olive with almond)

の名前でスーパーとかで瓶詰めが売っているし、

市場のオリーブ屋さんでも売ってるので、

おすすめ。

ラジオから流れてきた日本語

料理をしながら、台所ではいつもラジオを聴いている。

全て聞き取れるわけではないが、何について話しているのかはなんとなくわかる。

 

昨日のヘッドラインニュースは、

ワールドカップ準決勝のイングランドクロアチアについて、と、

 

日本の大雨の被害についてだった。

 

しばらくニュースに聞き入っていると、

現地からのリポートとして、被災者のコメント(実際の音声、日本語)にかぶせて、ドイツ語の翻訳が流れてきて、

 

オーストリアのラジオから、日本語がほんの数秒でも流れてきて、

でも内容があまりにも辛すぎて、

悲しかった。

 

日本はなんて災害が多い国なんだろう。

 

言葉が見つからない。

料理ばかりしている

休みといえども、旅行の予定以外は特にやることもなく、料理ばかりしている。

 

いや、正確には、やるべきこと、やったほうがいいことは、たくさんある。

 

本当は夏休みを利用してドイツ語学校に行きたかったが、諸事情あって、やめた。

自習しようと思ったが、三日坊主どころか15分坊主くらいだった。

 

運動もしようと思ったが、以下略。

せっかく痩せたのに、夏休みの終わりにはまん丸になっている気がする。

 

仕事が1年、忙しすぎたので、まあ、体と精神がリセットを求めてるんだわとかなんだとか自分に都合のいい、いいわけをしてやり過ごす。

 

最近作ったものは、

 

作り置き用のカレー(チキンと玉ねぎ)

作り置き用の餃子(冷凍しておくと便利)

かぼちゃのムース(焼きプリンにせずにゼラチンを使うと冷凍できるのだ!)

ミルクティのプリン

がんもどき(これも冷凍可)

お豆腐ハンバーグ

 

などなど。

 

夫も私も、決まった時間に食事をするという習慣がなく

(お腹が空いたら食べる。空いてなかったら食べない)、

 

そして毎度の食事を一緒にするという習慣はないため

(食べたい人が食べたいものを食べる。いちおう声はかける。休日一緒に料理して食べるときは事前に相談して買い物から一緒に行く)、

 

必然的に冷凍保存可能なものを作り置きするようになった。

 

先日、乾燥麹を手に入れたので、

水に戻して塩麹を作っている途中。

 

できあがったら、鶏肉でも焼いてみようと、今から楽しみにしている。

 

ここ1週間、ゴロゴロして、料理して食べて、ゴロゴロしてばかりいる。

 

夫には

「なにか趣味を作ったほうがいい!」

と心配されているが、

趣味をつくろうという試みは腐る程試し、

紆余曲折を経て「仕事が趣味」という結論に至ったため、

旅行は楽しみだが、正直言うと、

「早く仕事はじまんないかなー」と思っていることは、内緒。